第27回 グラビアに徹する少女美学『いちご100%』
『きまぐれオレンジ☆ロード』『電影少女』をレビューしたのが遥か昔のことのよう……実際かなり前ですが。はい、久々のジャンプレビューです。個人的ジャンプ3大ラブコメの最後は、『いちご100%』です!
この作品についてはアタシが語るまでもなく、マンガがあればいーのだ。さんがありゃ十分なんですけど。
『いちご100%』は、2002年から2005年までジャンプで連載されていた、河下水希先生の学園ラブコメです。『きまぐれ』が全18巻、『電影少女』が全15巻(あい編13巻)に比べ、『いちご100%』は全19巻。ジャンプ最長のラブコメ漫画でした。この数字からも人気のほどが窺えますね。
ラブコメに欠かせないい要素のひとつにSF要素がありまして、それは「超能力一家」として『きまぐれ』に、「ビデオから出てきた少女」として『電影少女』にも確固として存在していました。フシギ能力で巻き起こるエッチなハプニング、隠して過ごさなければならないドキドキ感。どちらも恋愛描写を何倍にも美味しくする、ステキエッセンスですね☆
これを足さない手はありません。『いちご100%』にも、しっかりSF要素はありました。え、記憶にない? 「パンツが見えまくる」という強制シチュエーションは、まごうことなくSFですよ! ハレンチきまわりないハプニング、隠さなきゃいけない乙女の秘密。パンチラは乙女の最大の武器、能力ですから!

『いちご100%』がジャンプにもたらしたものは、なんでしょう。
主人公・真中淳平に想いを寄せる、東城綾と西野つかさ。黒髪ロングvs茶髪ショートという構図も、先の2大ラブコメと同じですね。違うのは、みなさんもご存知の最終回。大ドンデン結末です。
これまで、主人公が最終的に選んだのは鮎川遥、天野あいの第一ヒロインでした。ライバルヒロインも奮闘し、多くの読者を魅了しましたが、やはり第一夫人には勝てなかった……。帰るべきところに男は帰り着くという、避けられない命題ですな。
2度あることは3度ある。今回もその先達にならい、東城綾を選ぶはず……思いきや、まさかのまさか! これには全読者がうなりましたね。『究極!!変態仮面』でも、あったけど!
この結末を読めなかったのは、それまでの『いちご100%』に驚きの展開・特異な個性がなかったからです。
描かれていたのは、どこかで見たシチュエーションの連続ばかり。数々のラブコメ面白エピソード、ギャルゲーのサービスCG。それらを上手く編集し、絶え間なくつなげることで『いちご100%』は成り立っていました。ヒロインがメイド姿になったりサンタ衣装を着たりと、これまで表紙程度でしか描かれなかったコスプレを作品内で拝めたのも、サービスショット重視な作品だったからこそ。
故に「いちごは内容がない」と非難する声も多々ありました。
真中淳平に対する憎悪と殺意も山のように! ヒロインの間を行ったり来たりが、ラブコメ主人公のお約束とはいえ、真中淳平はあまりにも少年漫画誌としての魅力がなさすぎでした。ハプニング・状況によってコロコロ変わる男心。青春恋愛劇というよりは、シチュエーションラブコメディですな。それが、熱烈ないちごファンと一般読者との所感の差を、大きくしていたように思います。
アタシが好きだったのは、河下水希の徹底した少女美学です。たしかに真中は最低最悪だが、可愛い女の子を眺められるなら、どーでもええ。
『いちご100%』を彩る少女達は、みんな可愛く、特にやわらかな肉体ラインには目を奪われるばかりでした。漫画的な、カリカチュアされた美しさではなく、リアルな美。グラビアそのものの眩しさと構図を毎度保っていましたからね。
桂正和も、2次元の女性より現実の女性の美に惚れ、再現せんとリアルな線を研究していました。河下水希の描く少女にも、似たような哲学を感じるのです。
中でも制服姿が見事すぎて……。表紙でも別デザインの制服が描かれたりと、河下先生はかなりの学制服フェチなはず! つかさが別の高校を選んだのは、セーラーとブレザーの両方が描きたかったからだ! と、勝手に思ってたり。

最終回、真中淳平は公園の階段で、西野つかさと再会します。まるで『きまぐれオレンジ☆ロード』の最終回を彷彿する構図……そこにいたのは鮎川でなく、ひかるちゃんだったわけですが。あのシチュエーションは、やはりその返歌でしょうか。物語的には鉄棒の前で再会の方が、うまくハマってたでしょうに。
まぁ、制服や肉体より、パンツパンツパンツが目玉だった『いちご100%』。乳首を奪われたジャンプでは、それを武器にするしかなかったんでしょうねぇ。
正直、もう少しリアルな心理描写も見たかった。どのキャラもイイ子ばかりで、ドラマを盛り上げる、憎まれ役すらいないんですよね。女の嫉妬もほとんどスルー。まぁ、女の描く女の嫉妬なんて、ジャンプ読者が見たいわけないですが。
ただいま連載中の『初恋限定。』は、河下作品の魅力を最大限に活かす設定が施されています。ヘタレな主人公はいない! 可愛い女の子はわんさか! オムニバス形式といい、正直『いちご100%』より好みです。制服も可愛いし、画力もパワーアップしまくり! ……と、思ってたんですけど……。
次に来るジャンプ代表ラブコメは、どんな作品になるのでしょう。『ToLOVEる』が、もうそうなってるのかな? ドロドロに突っ込んだ恋愛劇も見たいけどなー。それはもうジャンプでは無理かもしれませんね。
この作品についてはアタシが語るまでもなく、マンガがあればいーのだ。さんがありゃ十分なんですけど。
『いちご100%』は、2002年から2005年までジャンプで連載されていた、河下水希先生の学園ラブコメです。『きまぐれ』が全18巻、『電影少女』が全15巻(あい編13巻)に比べ、『いちご100%』は全19巻。ジャンプ最長のラブコメ漫画でした。この数字からも人気のほどが窺えますね。
ラブコメに欠かせないい要素のひとつにSF要素がありまして、それは「超能力一家」として『きまぐれ』に、「ビデオから出てきた少女」として『電影少女』にも確固として存在していました。フシギ能力で巻き起こるエッチなハプニング、隠して過ごさなければならないドキドキ感。どちらも恋愛描写を何倍にも美味しくする、ステキエッセンスですね☆
これを足さない手はありません。『いちご100%』にも、しっかりSF要素はありました。え、記憶にない? 「パンツが見えまくる」という強制シチュエーションは、まごうことなくSFですよ! ハレンチきまわりないハプニング、隠さなきゃいけない乙女の秘密。パンチラは乙女の最大の武器、能力ですから!

『いちご100%』がジャンプにもたらしたものは、なんでしょう。
主人公・真中淳平に想いを寄せる、東城綾と西野つかさ。黒髪ロングvs茶髪ショートという構図も、先の2大ラブコメと同じですね。違うのは、みなさんもご存知の最終回。大ドンデン結末です。
これまで、主人公が最終的に選んだのは鮎川遥、天野あいの第一ヒロインでした。ライバルヒロインも奮闘し、多くの読者を魅了しましたが、やはり第一夫人には勝てなかった……。帰るべきところに男は帰り着くという、避けられない命題ですな。
2度あることは3度ある。今回もその先達にならい、東城綾を選ぶはず……思いきや、まさかのまさか! これには全読者がうなりましたね。『究極!!変態仮面』でも、あったけど!
この結末を読めなかったのは、それまでの『いちご100%』に驚きの展開・特異な個性がなかったからです。
描かれていたのは、どこかで見たシチュエーションの連続ばかり。数々のラブコメ面白エピソード、ギャルゲーのサービスCG。それらを上手く編集し、絶え間なくつなげることで『いちご100%』は成り立っていました。ヒロインがメイド姿になったりサンタ衣装を着たりと、これまで表紙程度でしか描かれなかったコスプレを作品内で拝めたのも、サービスショット重視な作品だったからこそ。
故に「いちごは内容がない」と非難する声も多々ありました。
真中淳平に対する憎悪と殺意も山のように! ヒロインの間を行ったり来たりが、ラブコメ主人公のお約束とはいえ、真中淳平はあまりにも少年漫画誌としての魅力がなさすぎでした。ハプニング・状況によってコロコロ変わる男心。青春恋愛劇というよりは、シチュエーションラブコメディですな。それが、熱烈ないちごファンと一般読者との所感の差を、大きくしていたように思います。
アタシが好きだったのは、河下水希の徹底した少女美学です。たしかに真中は最低最悪だが、可愛い女の子を眺められるなら、どーでもええ。
『いちご100%』を彩る少女達は、みんな可愛く、特にやわらかな肉体ラインには目を奪われるばかりでした。漫画的な、カリカチュアされた美しさではなく、リアルな美。グラビアそのものの眩しさと構図を毎度保っていましたからね。
桂正和も、2次元の女性より現実の女性の美に惚れ、再現せんとリアルな線を研究していました。河下水希の描く少女にも、似たような哲学を感じるのです。
中でも制服姿が見事すぎて……。表紙でも別デザインの制服が描かれたりと、河下先生はかなりの学制服フェチなはず! つかさが別の高校を選んだのは、セーラーとブレザーの両方が描きたかったからだ! と、勝手に思ってたり。

最終回、真中淳平は公園の階段で、西野つかさと再会します。まるで『きまぐれオレンジ☆ロード』の最終回を彷彿する構図……そこにいたのは鮎川でなく、ひかるちゃんだったわけですが。あのシチュエーションは、やはりその返歌でしょうか。物語的には鉄棒の前で再会の方が、うまくハマってたでしょうに。
まぁ、制服や肉体より、パンツパンツパンツが目玉だった『いちご100%』。乳首を奪われたジャンプでは、それを武器にするしかなかったんでしょうねぇ。
正直、もう少しリアルな心理描写も見たかった。どのキャラもイイ子ばかりで、ドラマを盛り上げる、憎まれ役すらいないんですよね。女の嫉妬もほとんどスルー。まぁ、女の描く女の嫉妬なんて、ジャンプ読者が見たいわけないですが。
ただいま連載中の『初恋限定。』は、河下作品の魅力を最大限に活かす設定が施されています。ヘタレな主人公はいない! 可愛い女の子はわんさか! オムニバス形式といい、正直『いちご100%』より好みです。制服も可愛いし、画力もパワーアップしまくり! ……と、思ってたんですけど……。
次に来るジャンプ代表ラブコメは、どんな作品になるのでしょう。『ToLOVEる』が、もうそうなってるのかな? ドロドロに突っ込んだ恋愛劇も見たいけどなー。それはもうジャンプでは無理かもしれませんね。
コメント
この記事へのコメント
オムニバス形式は
ライト読者にはキャラを覚えてもらいにくいと言う難点があると思うんですよ。
「単一主人公とヒロインの関係性」でそのヒロインのことをイメージできるようになっている。
1人の男にヒロインたちが群がりすぎることに対する非難はあれど、結局はそれがラブコメ漫画で一番よいカタチなんです。
ライト読者にはキャラを覚えてもらいにくいと言う難点があると思うんですよ。
「単一主人公とヒロインの関係性」でそのヒロインのことをイメージできるようになっている。
1人の男にヒロインたちが群がりすぎることに対する非難はあれど、結局はそれがラブコメ漫画で一番よいカタチなんです。
「いちご100%」・・・見てました。友達に貸してもらってましたよ。どーなんでしょうね・・・友達から借りたものが「いちご100%」て、いやべつに「いちご100%」をバカにしてるんじゃなくて・・・なんか自分でショックなんですよ・・・(その友達から、同人誌も借りて、二次元に行きました。)もう、今や、その子はわたしにとってとても、うざい存在になりました。(色々あって)ま、それを学校の帰りの電車の中で読んでましてねぇ、ちょっと隠しながらみてました。なんか、恥ずいじゃないですか・・・。でもなんか、いいですよね!
ヒロインが、最終回見てないんで、見たいと思います。ブックオフで・・・ それでは、また!
ヒロインが、最終回見てないんで、見たいと思います。ブックオフで・・・ それでは、また!
ありがとうございます!むしろ真中と結ばれなかった東城のが幸福
> 肉汁溢れる名無しさん
美鈴はアタシも好きだ! 真中なんかに微塵も靡かなかったところとかネ☆
……いや、ほんと河下先生は次回作も期待してます(号泣)。
> VIPPERな名無しさん
> ライト読者にはキャラを覚えてもらいにくい
そーなんですよね〜っ。
激動の週刊少年誌で、オムニバス。しかもあれだけキャラが多いと、熱心に読んでる者じゃないと混乱しちゃうんですよね。一話一話の密度が高かったし、読みにくかったのだと思います。
> 1人の男にヒロインたちが群がりすぎることに対する非難はあれど、結局はそれがラブコメ漫画で一番よいカタチなんです。
おっしゃるとおりです。
『いちご100%』が続いた理由は、女の子の魅力はもちろん、主人公の憎まれ度も重要だったのではないかと。愛深き故の憎しみは、絶大なパワーを生みますからね。
『初恋限定。』に真中キャラがいなくてホッとしたものの、やはりラブコメとしては物足りなかったかなぁと。
> 神楽さん
是非BOOKOFFでw
最終巻の表紙「学生服ウェディング」はサイコーですよ!
美鈴はアタシも好きだ! 真中なんかに微塵も靡かなかったところとかネ☆
……いや、ほんと河下先生は次回作も期待してます(号泣)。
> VIPPERな名無しさん
> ライト読者にはキャラを覚えてもらいにくい
そーなんですよね〜っ。
激動の週刊少年誌で、オムニバス。しかもあれだけキャラが多いと、熱心に読んでる者じゃないと混乱しちゃうんですよね。一話一話の密度が高かったし、読みにくかったのだと思います。
> 1人の男にヒロインたちが群がりすぎることに対する非難はあれど、結局はそれがラブコメ漫画で一番よいカタチなんです。
おっしゃるとおりです。
『いちご100%』が続いた理由は、女の子の魅力はもちろん、主人公の憎まれ度も重要だったのではないかと。愛深き故の憎しみは、絶大なパワーを生みますからね。
『初恋限定。』に真中キャラがいなくてホッとしたものの、やはりラブコメとしては物足りなかったかなぁと。
> 神楽さん
是非BOOKOFFでw
最終巻の表紙「学生服ウェディング」はサイコーですよ!
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そして美鈴は俺の嫁。
>……と、思ってたんですけど……。
(つД`)
河下先生の次回さry