MAD削除にまつわる反応と、これからのMAD道
ニコニコ動画から本編に続き、MADも削除されると聞いて1週間。
多くのサイトで反応が書かれ、アタシも門外漢ながら追って読んでおりました。
アタシも、過去に「アニメレビューにMADは最適」とブログで書いたことがあります。
ニコニコ動画でニコニコしながらMADを享受していた身として、削除の動きはたしかにつらい。つらいが、しかたない。MADサイドと権利者サイドを取り持つ友好的なラインが形成されないまま、MADの存在が大きくなりすぎてしまった。過度に脚光を浴びてしまったのだ。
MADばかりフィーチャーしてくれてますけど、ソースに遡ってくださいました? DVDは? ニコニコで終わりですか? ……っていう。
それに対し、権利者サイドが公認MADを定めるという例が出てきました。
いいことだと思います。いいことだと思います。
アタシが想定していた「レビューに最適なMAD」はきっと、権利者サイドが「好意的に活用された」と思うに至るMADのことだろうし、作って楽しい・作られて楽しい・見れて楽しいっていう、3方楽しいづくしのMADが、こうして削除されずに公認されるっていう展開は、まさに願ったり叶ったり。望ましいラインが形成されたといえます。ニコニコじゃなく、YouTubeだけど。
とはいえ、利害関係が双方一致しなければMADじゃない、レビュー的な、健全で好意的なMADじゃなきゃ許されない……という条件はMAD文化になかったモノ。むしろ真逆の、アンダーグラウンドな世界からやってきたのがMADだったわけで。
ニコニコ動画のMAD削除は、アングラなものがアングラの場に帰っただけで、悲しむようなことじゃない。元に戻っただけ。ニコニコ動画の誕生で一時的に浮上しちゃったけど、それは本来の姿じゃない。うん、少し騒がしかったかもね、水の上は。
「健全で好意的なMADだから楽しい!」って人もいれば、「非公認だから楽しいんだろMADは」って人もいる。それはもう別ジャンルとして、双方確立されちゃってる。
「公認MAD」が誕生しただけでも、ここ数年のMAD祭りには意義があったというものだ。大収穫、大手柄だ。そして公認MADは陽の下で。非公認MADは日陰で。それぞれの活躍が待たれている。
えー、つまり何がいいたいかというと、今まで電脳コイルMADを作ってくれた人達、心からありがとう!
3団体に対してニワンゴは、ニコニコ動画内にすでに投稿されている著作権侵害動画について、MAD動画を含めて削除すること、新規に投稿された動画について監視し、MAD動画を含む著作権侵害動画を速やかに削除することを申し入れ、受領されたという。
ニコニコ動画、映画やアニメの二次創作作品を削除へ--日本映像ソフト協会らの要請で(CNET Japan)
多くのサイトで反応が書かれ、アタシも門外漢ながら追って読んでおりました。
また、この措置は企業として権利者と交渉のテーブルに着くために必要なことでもある。「言う通りにしました。そちらのビジネスは好調ですか?そうですか。では我々にできることは?」
MAD削除は英断だと思う(coldcupのメモ)
……正直悲しい.
勘違い甚だしいわけだけれど,ニコニコ動画と共闘する形(?)で,現行のビジネスモデルや著作権に問題を投げかけて,ネットの可能性について試行錯誤続けてきた身としては,この発表は痛すぎる.
ニコニコ動画とMAD〜著作権と戦った日々〜(WebLab.ota)
でもね、だからといってMADをOKとはこれまた絶対に言えない。無論、営業的には、善意のMADは多くのプラスの効果があることは分かっている。ただ、アニメの権利ってのは、アニメの会社だけにあるわけじゃなくて、ある意味、アニメ会社はライセンサー(権利者)であると同時に、ライセンシー(権利の許諾を受けて使用する者)でもあるといえる。
MAD削除について、ある権利者側の人間の感想…(Life in Prison/生きるしかすることがない)
手書きMADは大丈夫だろうとか言ってるやつらいるけど、
手書きMADもトレースしてるので当然削除対象です。
手書きMADも削除対象(はてな匿名ダイアリー)
90年代ってのは、サンプリングやリミックスという概念が音楽という枠を超え、広く紹介された時代じゃなかったのか?
サンプリングミュージックに払われている敬意をMADに払うべきではないという理由が、どうしても思い浮かばないんだ、私には。
逆に、現状MADに充分な敬意が払われていない理由は容易に想像がつく。市場が形成されていないからだ。つまり、金にならない。
MADを巨人の肩に加えるのか(万来堂日記2nd)
アタシも、過去に「アニメレビューにMADは最適」とブログで書いたことがあります。
「語るより見せる!」が最強の漫画布教なら、アニメの布教にはMAD制作。
2、3分の曲をBGMに魅力的なシーンを盛り込んだMADが、もっとも人々の心を揺さぶる。語るより見せる、見せるより感じさせるのがイチバンだ。
漫画レビューにはスキャン画像を、アニメレビューにはMADを
ニコニコ動画でニコニコしながらMADを享受していた身として、削除の動きはたしかにつらい。つらいが、しかたない。MADサイドと権利者サイドを取り持つ友好的なラインが形成されないまま、MADの存在が大きくなりすぎてしまった。過度に脚光を浴びてしまったのだ。
MADばかりフィーチャーしてくれてますけど、ソースに遡ってくださいました? DVDは? ニコニコで終わりですか? ……っていう。
それに対し、権利者サイドが公認MADを定めるという例が出てきました。
●●様がYouTubeにアップされている動画●●を拝見させていただいたところ、角川グループのアニメ作品を
好意的に活用された作品だと感じております。
今回は本動画をより多くの方に安心してご覧頂くため、
角川グループの公認動画とさせていただければと思い
ご連絡させていただきました。
角川がYouTubeのMAD動画に対して出している公認メールはこんな感じ。(たまごまごごはん)
いいことだと思います。いいことだと思います。
アタシが想定していた「レビューに最適なMAD」はきっと、権利者サイドが「好意的に活用された」と思うに至るMADのことだろうし、作って楽しい・作られて楽しい・見れて楽しいっていう、3方楽しいづくしのMADが、こうして削除されずに公認されるっていう展開は、まさに願ったり叶ったり。望ましいラインが形成されたといえます。ニコニコじゃなく、YouTubeだけど。
とはいえ、利害関係が双方一致しなければMADじゃない、レビュー的な、健全で好意的なMADじゃなきゃ許されない……という条件はMAD文化になかったモノ。むしろ真逆の、アンダーグラウンドな世界からやってきたのがMADだったわけで。
公の場に引きずり出され、白黒つけられるのは不味いのだ。
MADは好き勝手にやるからこそMADなのだ。
角川は良くて他のところは駄目。だから角川で作ろう。そんなのはMADではない。
好き勝手にできないのはMADではない。
MAD削除反対がMADを殺す(はてな匿名ダイアリー)
ニコニコ動画のMAD削除は、アングラなものがアングラの場に帰っただけで、悲しむようなことじゃない。元に戻っただけ。ニコニコ動画の誕生で一時的に浮上しちゃったけど、それは本来の姿じゃない。うん、少し騒がしかったかもね、水の上は。
「健全で好意的なMADだから楽しい!」って人もいれば、「非公認だから楽しいんだろMADは」って人もいる。それはもう別ジャンルとして、双方確立されちゃってる。
「公認MAD」が誕生しただけでも、ここ数年のMAD祭りには意義があったというものだ。大収穫、大手柄だ。そして公認MADは陽の下で。非公認MADは日陰で。それぞれの活躍が待たれている。
えー、つまり何がいいたいかというと、今まで電脳コイルMADを作ってくれた人達、心からありがとう!
コメント
この記事へのコメント
マッド博士の世界塔
> Yuu Arimuraさん
こちらこそお世話になってます。ありがとう!
> あくまでカウンターカルチャーとしてのこっそり感、緊張感のようなものを保っていてほしいというか
同感です。漫画やアニメって、未だに人によっては蔑まれることがあると思うんですが、だからこそできるアナーキーなことってありますよね。メインカルチャーとして崇め奉られたら、無茶が効かなくなる。カウンターカルチャーの位置を、緊張感や犯罪意識のようなものを、思う存分満喫して邁進してほしいです。
> MADは権利者に配慮しつつ謙虚にやる必要すらなく(元作品へのリスペクトなどというのも必要ない、というか、それは単なる方便だろう、と思います。ああいったものはたいてい、ただそれが面白そうだから作るのです)
あー、愛を基準に「これは許せる・許せない」って判断をアタシもしがちなんですが……そんな曖昧で自分勝手な基準もないですよね。方便ですよね。このMADは愛があるから消さないで! とか、おまえが決めることじゃねーだろ、っていう。それを許諾するか拒否するかの判断は、向けられた者(権利者)にしかないんだから。手前勝手な好意の連続はストーカーでしかないし!
> ただ作ったり楽しんだりしつつ、お咎めを受ければそれまでという覚悟を持つべきだ、と考えています。
おっしゃるとおりで。アタシも肝に銘じ、レビューやファン活動を続けたいものです。
> あくまでカウンターカルチャーとしてのこっそり感、緊張感のようなものを保っていてほしいというか
同感です。漫画やアニメって、未だに人によっては蔑まれることがあると思うんですが、だからこそできるアナーキーなことってありますよね。メインカルチャーとして崇め奉られたら、無茶が効かなくなる。カウンターカルチャーの位置を、緊張感や犯罪意識のようなものを、思う存分満喫して邁進してほしいです。
> MADは権利者に配慮しつつ謙虚にやる必要すらなく(元作品へのリスペクトなどというのも必要ない、というか、それは単なる方便だろう、と思います。ああいったものはたいてい、ただそれが面白そうだから作るのです)
あー、愛を基準に「これは許せる・許せない」って判断をアタシもしがちなんですが……そんな曖昧で自分勝手な基準もないですよね。方便ですよね。このMADは愛があるから消さないで! とか、おまえが決めることじゃねーだろ、っていう。それを許諾するか拒否するかの判断は、向けられた者(権利者)にしかないんだから。手前勝手な好意の連続はストーカーでしかないし!
> ただ作ったり楽しんだりしつつ、お咎めを受ければそれまでという覚悟を持つべきだ、と考えています。
おっしゃるとおりで。アタシも肝に銘じ、レビューやファン活動を続けたいものです。
こんばんわ。sanukiteです。MADはこういうのを聞いて育った世代です。
http://www.nicovideo.jp/watch/sm1096171
いよいよニコニコから、MADが削除される時が来たんですね。まあ、ゆすらさんの結論どおり、元に戻るだけなんでしょうね。
ただ、ニコニコ動画の会員収入は激減してしまうと思います。多分私も退会すると思いますし、ほとんどの有料会員は、「また見たい動画が現れたら、その時また入り直せばいいや。」と思っているでしょう。
有料会員であり続けることのメリットがほとんど無い、それがニコニコ動画の残念な所です。
新しいビジネスチャンスを見出して、また表舞台に出てきてください。応援してます。>ニコ動様
以上が一般論で、以下がMADを制作してアップしてみた者の意見です。
そりゃあ、好きなアニメのMADが無いと寂しいですよー。無ければ無いで、作ってでも応援したくなるもんですよー。
MADを作るのだって、慣れていないとめちゃくちゃ面倒なんですからぁ。ある程度作品への情熱がないと作れないもんですよ。
制作者側だってきっと人気のバロメータとして、気に掛けているハズです。
それに天下のNHKで、こんなMADを放映してたんですし、これだけ簡単にMADが作れるようになったなら、真似してみたいってのがファン心理でしょうに。ねえ?
http://jp.youtube.com/watch?v=9tm1KzgFoPk
角川みたいにあちらから認めてくれれば、願ったり叶ったりなんでしょうけど、果たしてどうなることやら・・・。角川が逆差別を受けないように祈っています。
http://www.nicovideo.jp/watch/sm1096171
いよいよニコニコから、MADが削除される時が来たんですね。まあ、ゆすらさんの結論どおり、元に戻るだけなんでしょうね。
ただ、ニコニコ動画の会員収入は激減してしまうと思います。多分私も退会すると思いますし、ほとんどの有料会員は、「また見たい動画が現れたら、その時また入り直せばいいや。」と思っているでしょう。
有料会員であり続けることのメリットがほとんど無い、それがニコニコ動画の残念な所です。
新しいビジネスチャンスを見出して、また表舞台に出てきてください。応援してます。>ニコ動様
以上が一般論で、以下がMADを制作してアップしてみた者の意見です。
そりゃあ、好きなアニメのMADが無いと寂しいですよー。無ければ無いで、作ってでも応援したくなるもんですよー。
MADを作るのだって、慣れていないとめちゃくちゃ面倒なんですからぁ。ある程度作品への情熱がないと作れないもんですよ。
制作者側だってきっと人気のバロメータとして、気に掛けているハズです。
それに天下のNHKで、こんなMADを放映してたんですし、これだけ簡単にMADが作れるようになったなら、真似してみたいってのがファン心理でしょうに。ねえ?
http://jp.youtube.com/watch?v=9tm1KzgFoPk
角川みたいにあちらから認めてくれれば、願ったり叶ったりなんでしょうけど、果たしてどうなることやら・・・。角川が逆差別を受けないように祈っています。
ニコ2はMADだけじゃないから別にどうでも良いと思ってる人間です。
というか、周りがあまりに過剰反応してるので引き気味という感じですが。
実際のところ、この手の限りなくブラックなものはひっそりとやった方が楽しいですね。
あまりに事が大きくなると権利者側も何らかの行動に出なければなりませんし。
まあ、ニコ2では黙認できる限界を超えてしまったのでしょうね。
というか、周りがあまりに過剰反応してるので引き気味という感じですが。
実際のところ、この手の限りなくブラックなものはひっそりとやった方が楽しいですね。
あまりに事が大きくなると権利者側も何らかの行動に出なければなりませんし。
まあ、ニコ2では黙認できる限界を超えてしまったのでしょうね。
昔にMADビデオ作ってましたが、最近は質も量もよくなり楽しかったんですがね残念です
昔の配布方法はイベント配布が主で学園祭や小規模のホールを借りたり、小規模フリマなど端で上映していた頃がなつかしい
自分はネットにUPしてダウンロードする時代のクリエイターでニコニコ動画のMAD規模と危うさはよく理解していました。
ただ知名度は広がったのでMAD文化消えはしないと思います
日本一度構造が確立してしまうと国内から変化が難しいので、海外から黒船的な要素でビジネスモデルの逆輸入を期待したいところですね
昔の配布方法はイベント配布が主で学園祭や小規模のホールを借りたり、小規模フリマなど端で上映していた頃がなつかしい
自分はネットにUPしてダウンロードする時代のクリエイターでニコニコ動画のMAD規模と危うさはよく理解していました。
ただ知名度は広がったのでMAD文化消えはしないと思います
日本一度構造が確立してしまうと国内から変化が難しいので、海外から黒船的な要素でビジネスモデルの逆輸入を期待したいところですね
さらにありがとうございます!MAD TAPEはイイですねー
> sanukiteさん
おお〜、これは大芸大が起源といわれる、NEW MAD TAPEじゃないですか。
http://d.hatena.ne.jp/dangerous1192/20070610/p3
アタシもこの記事で知ってから、よく作業中に聴かせてもらってます。リピートネタが好きなんで、正直たまりませんわ。
ナディアのアレはMADとは違うw まぁオマージュという名の丸パクリというか。
ナディアでMADといえば、「いとしのナディア」の回は1話まるまるMADでしたよね。あれがアタシのMAD初体験か。MADというよりAMVかな。
> nothingさん
今回過剰に反応してるのは、ニコ動からMADに入った人が多いでしょうね。これまで難なく楽しめたものが何故!?……って気持ちはわからなくもないですが。
限りなくブラックだという認識は必要ですね。ひっそり楽しむ、という行為に味をしめるのも良し!
> BOTEIさん
MADビデオ! 古参のMAD制作者さんの声があまり耳に入ってこなかったので、たいへんありがたいです。なるほど、イベント配布・学園祭・フリマか〜。
そうですね、アタシもニコ動で削除されたくらいで、MAD文化が消えるとは思いません。海外からビジネスモデル来訪……同じく期待して待っています!
おお〜、これは大芸大が起源といわれる、NEW MAD TAPEじゃないですか。
http://d.hatena.ne.jp/dangerous1192/20070610/p3
アタシもこの記事で知ってから、よく作業中に聴かせてもらってます。リピートネタが好きなんで、正直たまりませんわ。
ナディアのアレはMADとは違うw まぁオマージュという名の丸パクリというか。
ナディアでMADといえば、「いとしのナディア」の回は1話まるまるMADでしたよね。あれがアタシのMAD初体験か。MADというよりAMVかな。
> nothingさん
今回過剰に反応してるのは、ニコ動からMADに入った人が多いでしょうね。これまで難なく楽しめたものが何故!?……って気持ちはわからなくもないですが。
限りなくブラックだという認識は必要ですね。ひっそり楽しむ、という行為に味をしめるのも良し!
> BOTEIさん
MADビデオ! 古参のMAD制作者さんの声があまり耳に入ってこなかったので、たいへんありがたいです。なるほど、イベント配布・学園祭・フリマか〜。
そうですね、アタシもニコ動で削除されたくらいで、MAD文化が消えるとは思いません。海外からビジネスモデル来訪……同じく期待して待っています!
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昔小林よしのりが言っておりました。マンガがメインカルチャーと認められるようなことがあってはならない。そうなったときマンガ文化は滅びる。だから、電車の中でマンガを読んではいけないのだと。
MADや二次創作の同人誌においても、似たようなことが言えるのではないかと思いました。あくまでカウンターカルチャーとしてのこっそり感、緊張感のようなものを保っていてほしいというか。
以前、そのようなブログ記事を書きました。読んでいただいているのではないかとも思われますが……。
立場上権利者を擁護せざるを得ないのですが、MADは権利者に配慮しつつ謙虚にやる必要すらなく(元作品へのリスペクトなどというのも必要ない、というか、それは単なる方便だろう、と思います。ああいったものはたいてい、ただそれが面白そうだから作るのです)、そのかわり認めろ! と強要することもせず、ただ作ったり楽しんだりしつつ、お咎めを受ければそれまでという覚悟を持つべきだ、と考えています。